組み込み系と業務系のイメージのギャップ

新人を見ていてふと思った。実際に彼・彼女らがどう思っているかは聞いていないけど、よくいうところの「SEの仕事」をイメージして組み込みの世界に来ると、そのギャップに戸惑ったりはしないのだろうか。

「SEの仕事」のパターン、お客さんのところで要件定義、概要設計、機能設計、という上流の工程なんかが、組み込み、例えば携帯電話なんかだと

  • 要件定義...キャリアが決めた仕様があるのですでに要件はある。やっても仕様の不明確な点を詰める程度
  • 概要設計...技術的にどう実装できるか?母体のコードにどう追加すれば良いか?という点では、機能設計に近いか?

つまりはプロマネやコンサルっぽい方面を目指して入社してきても、組み込み系だとそのベクトルが違う方向を向いているので、「SE」のイメージとちょっと違うことになる。

組み込み、特に大規模で製品サイクルの短いものの開発プロセスは洗練されているとは言い難く、未だに多大な残業と人海戦術で乗り切るケースが多いように思う。改善しようにも大規模過ぎるのと、製品の開発にすべてのリソースが投入されるので誰も改善に手が出せない状態が延々と続く。

アジャイルだ、フレームワークだ、というイメージからは少し遠いよな...。少なくともネット上などでの流行りモノとはあまり縁がない。あえてやるなら自分の所属する機能チーム内などでいろいろそういうものを取り入れてみるくらいだろうか。だから組み込み系から見ると、そういう華のある*1業務系の芝生が蒼く見えることすらある。

組み込みの世界ももう少し洗練した開発作業にしたいのだけど...。ビルド30分、焼き込み30分、ひたすら人手を書けて操作テスト、なんてのももう仕方が無いけど何とかならないかといつも思うし。

  • *1: 華があると錯覚。実際は仕事で華ばっかり追っかけてられない
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