IT業界は仕事の効率を上げると怒られるところだから…

http://www.atmarkit.co.jp/news/200805/28/ipa.html

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080528/304458/

また討論会来ましたね。正直なところ、SIerは偉そうにモノを語る視覚はあんまりないんじゃないかと思う。見積もりで吹っかけて人を大量に投入して工数をかけて開発するほうが儲かる商売なんだから。

だから優秀な人材なんて必要ない。

大きなシステムの構築などの仕事では、個々人の突出したスキルではなく、チームワークが重要だと主張した。

チームワークという言葉で誤魔化しているけど、要はスキルの高い人にさっさとシステムを作られてしまうと、その分のお金を客から取りはぐれるから困る、というのが本音。無駄な機能でも盛り込んで作ってしまえばお金になる、コードをリファクタリングして追加開発を楽にしようとするのも何となく渋い反応をされる、見積もりの額が減るようなマネをされると会社は困るからではないか。

仕事をするときには時間軸を考えてほしい。プログラマからエンジニア、プロジェクトマネージャになっていく中で、仕事というのは少しずつ見えてくるものだ

技術のスペシャリストは要らないんでしょうか...。みんなマネージャになって、下請けのパートナー会社をこき使う方法を覚えろ、ということなのかなぁ。

...ただ、今回の記事を読む限りでは企業側もまともなことをいくつか言っている。

「若いうちは1つの仕事を与えられても、そこから全体が見えるようになるまでは時間がかかる。それでも、知る努力をしなければいけない」

自分の担当しているところだけでは無くて全体を見るようにするのは大事なこと。逆に広い範囲を見るようにしないと自分が何を作っているのかもよく分からなくなってくると思うし、モチベーションも下がってばかりになると思う。自分がやっている以外のものにも興味を持てるとベスト。

「貪欲(どんよく)に学ぶ気持ちを持っていて、環境適応力が高い人」

クレクレ君にならないこと。

会社が与えるべきものと、自分から進んで学んでいくものが存在する。会社があれを用意してくれない、これを用意してくれない、と言っているだけでは何も解決しないし、そんなこと言っている時間とともに自分自身の価値が下がっていってしまう。さっさと会社を変わるか、独自で勉強できるものは勉強するのが吉。

「そういうスキルは置いておくとして、基礎は押さえておいてほしい。なぜプログラムは動作するのかとか、なぜ通信できるのかとかが、きちんと説明できなければ話にならない」

少なくとも情報系の勉強をしていて、ソフト開発に関わるだろうと思う人は。たまに「これで情報系出身?」と思うような人がいるから。

大手SIerは旧態依然としているところが多いなぁ、というのが感想。昔の成功体験を忘れられません、自分の歩んで来た苦労を若い人にも、という感じ。IT業界は変化が速いのだから、その時代ごとにキャリアの磨きかたとか、伸ばすべきスキルとかは異なってくるはずなのに。

でもやっぱり問題の根底にあるのは人月の考えなのかなとも思う。

仕事の効率が高いほうが煙たがられるという状態は異常です。優秀なエンジニアを必要としていない、というのも。

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