読んだ本…「プロジェクトファシリテーション」

久しぶりに一気に読んだ本。

古川電工の人事、労務管理業務の刷新プロジェクトを、古川電工の人と、コンサルの人の両方からの視点で文字に起こしている。

全社を巻き込んだプロジェクトが一通り成功に終わるまでを書いてあるのだが、話の流れ自体は少しサラッと書かれているように見えるせいか、プロジェクトXのようなのめり込むようなドラマ性は無い。

実際に現場で起きたことを記録していったというのもあるのだろうけど、もう少しプロジェクトの苦労したところや葛藤、深い描写があるともっと感情移入できたかもしれない。

個人的な見所は、コンサルがプロジェクトの各場面で使ったファシリテーションの手法が分かりやすく書かれていること。プロジェクトの「見える化」のために使った表現手法や、会議のファシリテーションの手法が実際にどういう場面でどう使われたのか、実例の中に出てくるのでこちらのほうはイメージしやすい。

プロジェクトの進捗管理で各チームやアイテムの進み具合をGreen/Yellow/Redの色で表現したり、システム稼働判定のチェックリストでも同じく色で状況を表したりしているのは、あ、そういう方法もあるよね、と思った。

ソフト開発ならxUnitでテストを通したときに全てがGreenになるのと同じイメージ。進捗資料でもアイテムが多かったりする場合は、単に数値で表記するより一目で分かるので使えそう。

あとは各ステークホルダーに事前に情報を渡したり顔を付き合わせて理解を得たり、という社内的なリスク回避のための方法など、小さいプロジェクトを持っている人でもヒントになりそうなネタが多い。

プロジェクトの立ち上げる機会があったら、それに併せてこの本の同じフェーズのところを見ながら、どうやって勧めていくのがベターなのか考えながらプロジェクトを進めていくのも楽しいかも知れない。

プロジェクトファシリテーション
プロジェクトファシリテーション
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