はやぶさ運用の「こんなこともあろうかと」とソフトウェア設計

はやぶさ「こんなこともあろうかと!」真田運用の数々 - はやぶさまとめニュース

「こんなこともあろうかと」

これってリスク管理、ではあるのだけど、はやぶさのそれは確かに変態的レベルかも。

でもソフトウェアの設計にしても「これはさすがに起こらないだろう」と設計で手を抜いたところが、見事にテストフェーズでバグとして顕在化するなんてことはよくある話だと思うので、「こんなこともあろうかと」というフェールセーフは、可能であればやっておくべきなんだろう。

ソフト開発の現場はスケジュールが押している、時間が無い、人的リソースが少ないから、そこまで手厚い設計できないよ、というだろう。私もそう思うときがある。

でも、はやぶさの開発現場だって、衛星自体の重量制限、予算の制限、おそらく期間的な制限もあっただろうし、規模は違えこそすれ自分たちと置かれている状況はあまり変わらなかったんじゃないか。

設計は「何が起こりえるのか」「起こったときにどんな影響があるか」「それは防ぐべきものなのか」「どうやったら穴を塞げるか」を考え抜く作業だと思っているけど、さらに「今考えているもの以外に予期されるケースは無いか?」を求めて、設計漏れを防いでいくのも大事だと思ってる。

仕様書に書かれていない動作、仕様と別の仕様の間に落ち込んでいる隙間をどれだけ見つけられるかだよなぁ。「こんなこともあろうかと」は「こんなことも起こるかもな」と気づけるかどうかだもの。きっと、はやぶさを設計した人たちは、本当に考え抜いて色んなケースを想定したんだろうな。

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