OracleのDalvikVM訴訟と、今後のAndroidでのnative寄り実装の不安

米OracleがGoogleを提訴、AndroidのJava実装が知的所有権を侵害 | 経営 | マイコミジャーナル

たしかに微妙に分の悪そうな訴訟だ。素人の予想ではGoogleが無傷で勝訴は無さそうにも思えるので、

  • Oracleに金銭もしくは何かクロスライセンス、包括提携っぽい何かでDalvikVMがAndroidに載り続ける
  • OracleがAndroidにVMを提供する
  • Javaを捨て、GoのようなGoogle謹製の言語に乗り換えてしまう

いずれかになるのかもしれない。

すでにこの2年でAndroidでのJavaのノウハウやソフトウェア資産はずいぶん積み上がってしまっているはずなので、今さらJavaを捨てられると打撃を受けるところは非常に多いと思う。

Googleもそれはしたくないはずだが、逆にGoogleはあっさりとJavaを捨ててGoや他の言語にシフトするようにアナウンスしてしまいかねない、変わり身の速さをもっているのも事実。

すぐに判決はでないだろうが、Googleには早めになんらかの方向性を出して欲しいと思う。

Life is beautiful: Oracleの「Android訴訟」についてひと言

中嶋さんのブログには、HTML5とJavascriptエンジンへ移行すべき、とあるのだけど確かにこれはAndroidアプリとWebアプリ、上のレイヤに向けての連携くらいならほぼ問題ないと思う。ただ、逆に下のレイヤ、native層やハードウェアを叩くようなアプリの場合は、まだHTML5などは使えないと思う。一部、GPS(位置情報)なんかはHTML5 Widgetだったかである程度制御できるようになるらしいけれど、現状のJava-JNI-Nativeの連携による細かい制御と実装ができるだけの仕組みが他にない。

AndroidがLinuxベースで様々なハードウェアに載せることが可能で、デバイスには様々なハードやセンサーを搭載できることを考えると、どうしてもWeb連携の方向だけを向いているわけにはいかないと思う。

少なくとも、HTML5やスクリプトがnativeに向けて拡張できる仕組みができてこないと、DalvikVMの代替にはなりにくい。でも、Webの方向を向いている大多数の人たちは、そういう視点はあまり持ってないんだろうなぁとも思う。こういうの思うのは組み込みやってるからだろうか。

まぁ、Androidももしかするとnative寄りの部分はばっさりカットしてしまって、ChromeOSのようにWeb特化の方向に舵を切る可能性もなくは無いのかも。今はndkとかnative開発もサポートしているけど、それもWebの世界で生きているGoogleからしたら「お情けで提供している」に過ぎないのかもしれないし。

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