IT業界のタブー「偽装請負」に手を染めてませんか

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20060113/227252/

内容はどういう形であれ、こうやって記事として取り上げると啓蒙にはなるので(日経は叩かれること多いみたいだけど)歓迎。

さて、偽装請負なんてのはどこでもある話ではないんですかね…。正直なところ、

  • 1次請けに2次請け、3次請けの技術者が常駐していて
  • 1次請けの社員が2次、3次請けの管理者以外の担当者に直接指示を出さない

ってけっこう線引きが難しいんじゃないかと。

まぁメーカー系に多い、「外注(社外工)作業室」みたいにプロパーと外注の作業場所がきっちり分かれているようなところならまだいいかもしれないけど、プロパーと机を並べて作業しているような場所だと、ちょっとしたプロパーと外注担当との作業上の会話が「指示」になってしまう可能性が高いわけで。

まぁそこら辺はちゃんと派遣契約を結べって話になるんだけど、ただ記事にもあるように、自分がどういう契約でここに作業しに来ているのかちゃんと知らない人も多いのも事実。プロパー側も管理職しか契約形態を知らないなんてことも多いし。

「今日から○○ソフト会社からAさんとBさんがプロジェクトに入るから、よろしく」とだけ言われて、プロパーも契約形態なんか上司に確認しないまま一緒に作業しているとか。

そういう中でお互いの知らない間に「指示」が飛んでいるなんてありがちじゃないのかな…と思う。

「既にIT業界全体が偽装請負や多重派遣に頼った構造になっている。本当にやめると多くの会社が倒産してしまう」(某社の事業部長)という証言もある。そのため,派遣法や職業安定法を「悪法だ」と非難する経営者や,法律の抜け道を探そうとする経営者も少なくない。IT業界から偽装請負がなくなる日は遠そうだ。

ただこういう実態が蔓延しているからって「悪法」なんていう経営者はどうかしているわけで。確かに現行の法律では実態にそぐわないところもあるんだろうけど、労働者の保護という名目で法律ができている以上はその辺は守るようにしてもらわないと。

まぁ…技術者を”兵隊”とか”値札付きの商品”とかモノ扱いにしか考えていない会社がいかに多いかってことなんだろうね。”ひと山いくらで技術者いかがですか?”の営業がまかり通っているんだもの。

こういうのを考え出すと、IT業界ってどの1次請けだろうがn次請けだろうがメーカーだろうがどの位置に属していても、良いこと無いなぁ…って絶望感だけが残ってしまう。

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